注意
ナカマチ2丁目ブログの中森です。
企業の広報担当者の方や、個人事業主、
お店のSNS/動画/ブログ担当の方にとって
考えさせられる出来事がありました。
↓
「組織のメンバーが不適切発言をして
炎上してしまった。謝罪後、組織として
『適切に言い換えた発言』に差し替えた」
という事例です。
組織のメンバーの発言が不適切だったため
炎上してしまった場合、謝罪後に
● 削除が良いのか?
● 訂正が良いのか?
非常に悩ましいところです。
↓
今日は
「不適切発言で炎上してしまったら、
削除と炎上どちらが良いのか?」を
考えようと思います。
「ゲイ=オカマ」炎上事件の概要
今回の炎上事件を簡単に説明しようと思います。
J-CASTニュースから抜粋しました。
(↓ ボタンを押すと読めます ↓)
- 石井一孝さんの「またオカマ役か」発言
舞台「ハルシオン・デイズ2020」出演者のコメントをめぐって、出演者コメントにLGBTに関して不適切な発言があったとして、
「ハルシオン・デイズ2020」の公式アカウントと作・演出の鴻上尚史さんが2020年9月17日に謝罪した。
問題となったのは、哲造というゲイの役を演じる石井一孝さんのコメントであった。
9月15日に発表されたコメントは、
「「またきてしまったのか……オカマ役が」。率直な第一印象である。
「蜘蛛女のキス」というミュージカルでモリーナという愛深きオカマを演じたのは10年ほど前だったか。
「女言葉と内股」という設定がなかなかなじまず、当然、稽古が嫌で、セリフを覚える気も起こらず、毎晩、ボーリング場に通った苦い思い出。
しかし、相手役や仲間にはげまされ役をつかむようになると、女心がわからなかったはずの私が生き生きと女を生きられたのだ。
今ではもうすぐに女になれる……気がしている(笑)。
しかし、鴻上さんとは初めまして。気を引き締めて挑みたい。もうボーリング場には通いたくないから」
(「ザ・テレビジョン」9月15日14時45分配信記事の16日取得ウェブ魚拓より)
[ 出典: J-CAST 記事はこちら ]
炎上ポイントは2つあります。
1● 「オカマ」という呼び方は、
2020年の日本において「蔑視的な表現」と
捉える人が多く、「侮辱的で配慮がない」と思われた。
2● 「ゲイ=オカマ」という考え方が
2020年の日本において「時代遅れ」
「知識不足」とされているため、
セクシャルマイノリティへの敬意に欠けると解釈された。
石井さん本人や、石井さんのコメントを
掲載したスタッフ(チェックする立場の人)
は「問題ない」と思ったのでしょうが、
2020年の日本では「ダメ」と
多数の人が感じた模様です。
- 補足1: これを読んだ感想
石井一孝さんとは面識ないし
このニュースで存在を初めて知った位なので、石井さん個人に対しての感情は何もありません。
石井さんの炎上ニュースや
今回の記事を読んだ方に希望する事は…
「常識や知識が昔のまま変わらず、『自分の中では “当たり前/問題なし”』だけど、今の基準だと問題発言」
って事は意外とあるので
最新版の「不適切発言の基準」を意識して知るように勧めたいです。
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(例)
僕が子供の頃は
「黒んぼ (黒人)」「つんぼ (聴覚障がい者)」「バカチョン (バカでも朝鮮人でも使えるという意味の、操作が簡単なカメラ)」
などを、
祖父母・親や周りの大人が使っていました。
(今の感覚だと、凄まじい侮蔑表現!)
- 補足2: ゲイ=オカマ ではない
オネエ・ゲイ・ホモ・オカマ…
などの違いは、LGBT(性的少数者)ではない方には分かりにくいと思います。
「オネエ・ゲイ・ホモ・オカマの違い」
を3パターンにまとめました。
↓
A● 言葉や仕草が女性らしい男性
( 女性になりたい訳ではない )
B● 現在男性。女性になりたい
C● 「女性らしさは乏しい男性」で、男性が好き
下の各タブを切り替えると
詳しい説明が読めます。- A
- B
- C
言葉や仕草が女性らしい男性
「オネエ」と呼ばれ、メディアで注目を集めるため、「ゲイ=オネエ」と思う人が多い。
女性らしい部分が表れているが
女性になりたい訳ではない。
A + B(男性に見えるB)を「オカマ」と呼ぶ人もいるが、ABC全部を「オカマ」又は「ホモ」と呼ぶ人もいる。
( 厳密な基準はない )日本では
● ABC全部「オカマ」と呼んだ
( ABC全部を「ホモ」と呼ぶ人もいた )
● 見た目が女性になった後のBを「ニューハーフ」と呼んだ
● Aをオカマ、Cをホモと呼んだ
など
時代や人により、「呼び方・分け方」が大きく変わってきました。
( 但し、分け方の基準は曖昧です )
そのため
ABC全部をオカマと呼んでいた時代に育った人の中には、今でも「男性同性愛者=オカマ」と思っている人もいます。
炎上して謝罪したら、「問題発言」は削除? 訂正?
会社の広報、お店のSNS(+動画ブログ)
などを担当している方にとって
ここからが考えどころです。
部下や上司、チームメンバーなど
自分以外の人が不適切な発言をして
名指しで批判が集まっている。
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会社/店舗として謝罪はもちろんするが
その後、元の「不適切発言」は
● 削除 (取り消し) するのみ
● 訂正する
どうするのが正しいか、判断が分かれると思います。
( 発言内容によっては
「発言の趣旨が問題で、他の表現で訂正しても意味が無いから
謝罪と削除(取消)するしかない」
場合も多いと思います。)
今回の例では
「不適切な言葉を違う言葉に変え、訂正した発言に差し替える」
形で解決が図られました。

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